アルゴンプラズマ手術とは(APC治療)

アレルギー性鼻炎(花粉症を含む)は鼻の中の粘膜に花粉やハウスダストなどのアレルギーの原因となる物質が付着することによりアレルギー反応を起こし「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」などの症状を起こします。鼻の中で主にアレルギー反応を起こすのは下鼻甲介といわれる粘膜です。アルゴンプラズマ手術は下鼻甲介粘膜にアルゴンプラズマを照射しアレルギー反応を起こしにくい粘膜に変性縮小させます。粘膜が変性縮小することにより鼻トラブルが軽減します。

アルゴンプラズマ治療の特徴

  • アレルギー症状が出ているときでも施行可能

アルゴンガスで鼻水を吹き飛ばしながら処置できるためアレルギー症状が出ているときでも治療可能です。

  • 特に鼻づまりの症状が強い方、トリクロール酢酸治療、薬が効きづらい方は良い適応になります。

アルゴンプラズマ療法は下鼻甲介全体を焼灼するのに2~3分しかかかりません。またムラなく均一に焼灼できます。

アルゴンプラズマ手術の流れ

初診

  1. 鼻内の状態確認。
  2. 必要に応じてファイバースコープで観察して副鼻腔炎などの合併症を確認。
  3. 必要に応じてアレルギー検査などを行います。
  4. アルゴンプラズマ療法の適応があれば血液検査(血液凝固能、感染症など)を行います。
  5. 施行日の予約(検査翌日以降)

アルゴンプラズマ手術当日

  1. 全身状態、鼻の状態、血液検査結果の確認。
  2. 痛み止めの薬がついた綿を鼻の中に入れます。30~40分程度入れたままで待ちます。場合によって綿の入れ替えをします。
  3. 痛み止めの薬のついた綿を鼻内から取り出します。
  4. 痛み止めが効いていることを確認してからアルゴンビームを照射(2~3分で終ります)。
  5. 照射後、出血や気分不良などがないことを確認
  6. 帰宅

手術後

  1. 1週間後、鼻内の状態確認と術後処置を行います。
  2. 鼻内の状態確認と術後処置を行います。問題がなければアルゴンプラズマ療法に関しては治療終了です。

よくある質問(FAQ)

手術はいつ行ったらいいの?

いつでも可能です。アレルギー症状が少々出ているときでも治療可能です。

手術の効果はどのくらい続くの?

効果の持続は6~24か月程度です。1~2年ごとに焼灼を繰り返すことは問題なく、安全性は高いため何度でも繰り返し受けることが出来ます。

痛くないの?

麻酔の効果が切れると、ヒリヒリするような痛みが出ることがあります。痛み止めの頓服が処方されます。

反応性に1~2週間程度、鼻づまり、鼻水が増えてから軽減します。(特に最初の3日間鼻づまりが非常につらい)また1~2週間は時々、にじむような出血があります。多量にでることはほとんどありません。

誰でもできるの?

子供はじっとしていられない事が多い為、小学校高学年から可能です。

【治療適応とならない方】

妊娠中の方(妊娠時期によっては検討します)
心臓ペースメーカーを挿入している方
抗凝固薬・抗血小板薬(血液をサラサラにする薬)を内服中の方
採血の結果、血液凝固能に問題がある方

手術時間や費用は?

アルゴンプラズマ手術施行日は1時間30分程かかります。費用は初診から再診まで14000円前後です。

術後の注意は?

手術を受けた当日は入浴を控えてください。出血がなければぬるめのシャワーは可。翌日からは入浴可ですが熱めのお風呂は1~2週間避けてください。アルコールは、出血、鼻づまりや鼻水を悪化させる原因になります。

アルコール、激しい運動は2週間程度控えてください。

麻酔の影響で歯の違和感が2~3時間程度続くため不快感が強いようなら食事は2~3時間待ってください。

術後の通院は?

術後は5~7日後に受診。その次はさらに1週間後です。調子がよければそこで治療終了です。

花粉症にお勧めの手術はトリクロール酢酸 >アルゴンプラズマ手術 >レーザー手術です。

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